奄美大島が大雨に見舞われ、その被災状況が連日報道されている。奄美には中学高校時代を一緒に過ごした友人がいる。もう10年以上会っていないし話もしていないが、先日電話を入れた。すると、本人は不在で奥様が応対してくれた。奥様の話によると、彼の家や会社は全く大丈夫だが、建設業を営んでいる彼は、各方面からの連絡を受けて奔走中とのことだった。

大阪に勤務していた頃、職場の旅行で奄美大島に行ったことがあった。バブルは弾けた後だったが、また景気は回復するだろうという楽観的な空気が支配していた頃だ。大阪を早朝の便で発ち、１日目はゴルフ組と釣り組に分かれてそれぞれ汗を流した後、夜は宴会。翌日は奄美大島を観光というプランだった。それらの手配を彼がすべて引き受けてくれた。みな大満足で、私の株も大いに上がったものだ。彼には大きな恩がある。
その後、東京で彼のご家族と一緒に食事をしたことがあった。娘さんが二人。幼なかった記憶があるが、今では二人とも親元を離れ、鹿児島市内で一緒に生活しているという。娘さんを大事にしていた彼のことだ。娘が家を離れることは成長の証しとは言え、寂しい思いをしていることだろう。

今朝の新聞に「奄美の復旧活動が本格化」とあった。動き回っている彼の姿が目に浮かぶ。